擦り合わせ

2023.10.28| 社長ブログ

こんにちは、朝日夢工房の朝日です。

 

朝晩はめっきり冷えてきましたが日中は相変わらず暑いときも。

 

とはいえ秋色がめっきり色濃くなってきました。

 

日課のランニングもなんとか続けてますが熊出没に怯えてますw

 

出くわしたらどう対処すればよいのでしょうか・・・

 

温暖化の影響って計り知れないです。

 

さて、現場はお寺のリフォーム工事。

 

築70年?くらいの建物で8月から着手。

 

昔ながらの間取りであった庫裏(住職さんが住んでいる場所)を広い空間にリニューアル中。

 

躯体も工法も古く、梃子摺っておりお寺さんにはご迷惑をお掛けしております。

 

 

先行解体工事。

手バラシ。

よくこれまで持っていたなって感じでした。

リフォーム工事では壁を剥がすとそこに有るハズの柱が無かったり、接合部が固定されてなかったりと驚く場面が多く見受けられます。

ほとんどが無断熱でありそこで結露が生じ木が腐り白蟻に食われてしまっている状態。

 

こちらは別現場の状況です。

室内に雨漏りの跡があるという相談でした。

普段は使わない外部からの収納スペースで長い間気付かず放置されていた状態。

その部分の外部。

屋根と外壁の取り合いにクラックが。

これは雨が侵入して下地が腐り膨れてモルタルに亀裂が入ったと推測します。

 

外壁を剥がすと・・・

濡れて腐った木材は白蟻に喰われてしまい悲惨な状態に。

白蟻を薬剤で殺虫してから土台や柱を入替。

壁の下地、あらしを打って一安心です。

木造の場合、兎に角濡らさない、濡れたら乾燥させることが重要。

カビ臭いなって感じたら要注意です。

 

さて話を戻します。

 

どーんと出てきたましたよ、小屋組みが。

丸太梁で雰囲気プンプン。

積もった埃が年季を感じさせます。

こんな立派な小屋組みなので、表しで使うために水洗いします。

 

 

どーですか、綺麗になったでしょ。

 

 

屋根もメンテ。

屋根漆喰が切れており雨漏りしてました。

谷樋も交換して当分は大丈夫です。

 

 

床下も土間コン打設で湿気ゼロ。

 

 

 

天井を組んで断熱材を入れます。

 

 

耐震補強も筋違を3寸角の柱をたすき掛け、他にも金物を入れて補強固定。

 

 

床組みも根太レス、厚板合板でガッチリ。

 

 

現在フローリングを施工中。

このフロアは突板の特注で滅多にお目にかかれません。

乞うご期待。

で、大工さんのカット「曲がってんじゃん!」って?

これが腕の見せどころ「擦り合わせ」です。

現在の建物はほとんどがプレカット構造で寸法通りぴしゃりと組みあがっています。

つまりプラモデルを作るように丸のこで直線カットして張り上げていけば完成します。

今回の物件のように昔の作りは大工さんの手作り。

寸法もマチマチ、直角も出ていない、直線もグニャグニャしているとこういった作業が必要なのです。

一か所ずつ寸法を測り、曲線をノコで引いて擦り合わせて固定していく。

手間、時間がかかります。

こうした仕事をできる職人さんも少なくなってきてるでしょうね。

仕事でも、社会でもそうですがこの「擦り合わせ」が大切。

四角四面にまとめようとする人が多くなってきているように感じます。

自分はこれしかできない、やったことが無いから、責任を負いたくないからやらない。

前後、左右の人たちの考え方を受入れ、一つにまとめて良い方向になるよう進めていけない。

これは建築現場でも同様で、「ここがこうだから俺には出来ない」のではなく、「ここがこうだからどうする?こうして行こう」と柔軟に考え、皆のスタンスを合わせていくことで建物が仕上がっていきます。

私たちは社員も、職人さんもそういった考え方が出来る人と一緒に仕事できるよう人となりを見ながら判断させてもらっています。

チームワークを乱す人はNG。

良い仕事もできませんし、こちらが負のオーラを浴び続けてしまいます。

冒頭申した通り、想像できない現象が目の前で起きる中、それに狼狽えることなく柔軟に対応し続ける。

熊にも出来るといいな・・・

 

 

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